
【概略】
会社の買収を狙う役員の陰謀によって新入社員が新社長に担がれ…。
コメディ
.0★★★★☆
舞台は1950年代のニューヨーク。ある大企業の社長が死に、腹黒い重役は、郵便係の青年バーンズを社長に据えて株価の操作を図ろうとする。しかし、バーンズが考え出したフラフープが大流行となったため、重役の思惑は崩れてしまい、慌てた彼はバーンズの失脚を企てるのだが…。
基本的にはコメディなんだけれど、シニカルな部分が見え隠れする。特に企業のキツイ部分がユーモア的にブラックに描かれているのに感嘆した。
地上45階からの落下シーンが頭に残る。ここのVFXがなかなか面白いです。そんでもって序盤で最重要メール・レターである「ブルー・レター」に社員全員が畏怖するところは笑ってしまう。
主人公を演じたティム・ロビンスがいい感じな間抜けっぷりで悪役のポール・ニューマンがまた良い。ラストのどんでん返しがなるほどという感じでよく出来ていると思う。とにかく序盤のふくよかな社長が会議机の上を走って飛び降りるところは文句なしに面白い。彼の再登場や時計台裏の住人などもよいアイデアだと思った。あの死神顔の初老の男性と時計台の初老の黒人男性との決闘も、善と悪の戦いのようにも見えましたねー。
毒気を含んだサクセス・ストーリーとファンタジックな部分の融合が面白い作品でした。


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