ヒューマン・ドラマ

その手に触れるまで

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【概略】
ベルギーに暮らす13歳のアメッドはどこにでもいるゲーム好きの普通の少年だったが、尊敬するイスラム指導者に感化され、過激な思想にのめり込む。ある日、彼は学校の先生をイスラムの敵と考え始め…。
製作年:2019年
製作国:ベルギー/フランス
収録時間:84分
ジャンル:ヒューマン・ドラマ
日本語吹替:なし

.0★★★☆☆
名匠・ダルデンヌ兄弟による少年の成長物語。
アメッドが敵意を抱いたのも、救いを与えてくれたのも、学校の先生で恩人のイネスだったって所、とても良かったです。
しかしゲーム好きの少年がそんなに変わるのか?っていうと冒頭からすでに尊敬する指導者に感化されているのが分かるんですよね。「さよならの握手は?」「大人のムスリムは女性に触らない!」とか。
私、宗教は、その人本人のこころの中のものだと思っているから、まず勧誘してくるのは宗教ではない、怪しい団体って思ってるんですけど、アメッドがはまったのは、イスラム教だった。
親しい指導者がいて、その人に感化されちゃったんだね。大人よりも子供のほうが、感化されやすいんだろね。
イネス先生はますます心配。しかしアメッドはナイフをもってイネスの家を訪れ「話せますか?」と声をかけて鍵をあけてもらい先生を襲撃。
指導者は「殺せなんていってないだろう、まだジハードではない」お前が守るべきは兄弟家族のムスリムだと言い、今頃警察が家に行っている、自首しなさいというのだった。
結局、少年院に入れられるアメッド、そりゃ母親は泣くよねえ。
イネス先生も会いたがってる。僕は変わった。でも、そんな簡単に変われるのなら、心理士いらんのよね。
少年院で色々教わりながら仕事をしても、アメッドのこころは変わらない。イネス先生との面会の日に備えて、ボールペンを武器にするつもりだった。…けど、イネス先生はアメッドを見ると号泣して、帰ってしまった。
ルイーズと初キスをして僕は汚れてしまった、罪を負ってしまったと感じてるアメッド。「罪は地獄と同じくらい嫌だ」でも先生を刺そうとしたのも立派な罪なんだよ。本当の意味でまだ理解してない。
逃げ出して、学校へ行って空中に刺してあった花壇の金属の部分を凶器にでもするのか、学校の屋根から窓を伝って入ろうとしたのだけど、落ちてしまう。「ママ…、ママ…」まだアメッドは子供なんだ。
アメッドがカンカンと武器になるはずだった金属で音を鳴らしたのに気づいてイネスが出てきて、「…アメッド?救急車を呼ぶわ!」という彼女の手を、あんなに嫌がっていたのに取り「イネス先生…先生…許して、ごめんなさい…」
もとの「アメッド」に戻ったと思いたいです。今回の事で反省したと。少なくとも、誰かを傷つけることは(指導者はジハードではないと説明してたけど)「地獄」であり罪なのだと、理解して欲しいと思う。
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ジャンル: 映画
テーマ: 映画感想
( 最終更新日: 2021/02/16 Tue )
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