
【概略】
1969年、テッド・バンディとシングルマザーのリズはあるバーで恋に落ち、幸福を絵に描いた家庭生活を築いていく。しかし、テッドが誘拐未遂事件の容疑で逮捕され…。
製作年:2019年
製作国:アメリカ
収録時間:109分
ジャンル:サスペンス・スリラー
日本語吹替:あり
.0★★★☆☆
ザック・エフロン主演、世界を震撼させたシリアルキラーに迫るサスペンスドラマ。
唯一殺害されなかった恋人の視点で綴る、稀代のシリアルキラーの裏側。
連続殺人鬼が好きなので、初期デアゴスティーニの異色中の異色、「週刊マーダー・ケースブック」も集めてました。有名な殺人鬼たちの犯行を、写真付きで、事件の詳細な経緯だけでなく、生い立ちや社会背景までにも突っ込んで解説、いまじゃ絶対売られないだろうというシリーズでした。金欠で、なかなか高価で手放したのですが、もう一度集めたいなあ(涙)
…で、テッド・バンディです。本作ではザック・エフロンが演じていますが、「極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣」この文が実に良い。裁判長の言葉からですが、まさにこれ、いい得ている。
本作では恋人リズの視点での話ということで、これが全く犯行シーンがない。なのに、次々と色んな州で捕まるんだから、もう。
そのかわり、愛した人は本当に殺人鬼なのか?という、疑惑が中心に据えられていると思いました。実際、バンディの華麗な自信にあふれた嘘や行動に翻弄されそうになる演出で、混乱するリズに同調できるように作られてたように思います。
余りにも打ちのめされ過ぎてるリズの様子に少し違和感を感じてたのですが、後半、テッドを最初に通報したのがリズだったってところで、その演出も納得がいきます。
ザックんはいつもの爽やかな顔に少し陰りをみせ、女性に好かれる容姿と言動で、皆を翻弄。これを楽しむ作品なのかもしれないね。
ラストのリズを演じたリリー・コリンズとバンディとの一騎打ち、ガラスに書かれる「弓ノコ」…。支えてくれる人もいて、それでも彼を忘れられない幸せだった日々と、愛の記憶に、「あなたに首を絞められているよう」という表現をしてましたが、実際彼女の苦しみはそれに近いものだったのでしょうね。自分の行動の罪悪感もあって。「解放して!」という言葉が胸に刺さります。
エンドロール中の実際の映像と比べてみると、なかなかよく再現されてた演技だったと思います。ただ、カヤ・スコデラーリオには気づかなかったなあ。キャロル役でした。
まあ色んな殺人鬼がいるとは思いますが、何州にもまたぐシリアルキラーとしての魅力は、確かにテッド・バンディにはあります。
ちなみに私はジェフリー・ダーマー派です。
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