
【概略】
ラージと妻・ミータは衣料品店の経営で成功を収めているが、ミータは学歴コンプレックス。彼女はひとり娘・ピアにより良い人生を歩んで欲しいと願い、富裕層向けの有名校に進学させようとするが…。
製作年:2017年
製作国:インド
収録時間:132分
ジャンル:ヒューマン・ドラマ
日本語吹替:なし
.5★★★☆☆
インドのお受験をコメディタッチに描いたドラマ。
大切な一人娘の幸せを願うあまり行き過ぎた行動に出る両親の顛末。
ラージは先進的な考えを持つ女性ミータに恋をした。ストーキング気味だったが、なんと彼女と結婚をした。15年後のそのカップルの残念感が凄い、特にミータ。可憐で愛らしかった女性が、美人ではあるけど可憐さが抜けて普通の女性になってしまってた。
その二人の一人娘ピアの将来を考えて、幸せに今までと同じように暮らそうと思ってるラージと、名門校に進学させて素晴らしい人生を用意しようとするミータが、慣れない「お受験戦争」に挑みます。
コメディというほど笑えはしなかったかな。
両親ともに真剣に挑もうとする気概、子供の学欲意欲…等は勿論ですが、運や学校長の意志なども関わってくる。
貧しさを装って入学願書審査をパスしようとしますが、この貧しさを学んでいく過程で、人間の清貧さにも気づいていく…。
誰しも教育の権利があると考えてしまうのは、映画に感化されてなのか、日本のように安全な世界にいるからなのか。
貧しさの中の素晴らしい才能。二人は公立校に多額の寄付をして罪滅ぼしのつもりだったんだけど、それは本当に「つもり」だったのよね。
結局、本当に貧しい者は、校長によって入学させないという…まあ汚職かなー。政治家やメディア、警察などの親の子供たちがいるのだと、全てぶちまけたラージを阻止しようとする。
でも、子供たちの発表会の場で、ラージの一計で名門校の子と公立校の子を混ぜて発表させたシーンの、とくにメガネ少女の歌声は素晴らしかったし、公立校のパフォーマンスも凄かった。
結局ピアは両親が罪滅ぼしのために整えた教育環境で、育つことになるのよね。公立校に通わせることにする。
ラージの演説に拍手しそうだった親もいそうだったけど、だいたいは配偶者がそれを止めてた。これに、名門校一択よりも、子供たちに教育の場を。…というメッセージ性も見える気がした。
そもそも親の方針で学校を選ぶってのは、ほとんど親のエゴ。子供は、活き活きとのびやかに教育を受ける権利があると思う。
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