
【概略】
19世紀の北ベトナム。14歳のメイは、絹の里を治める大地主の下に3番目の妻として嫁いで来た。一族には既に第1夫人の息子・ソンがいたが、第3夫人のメイにはさらなる世継ぎの誕生が期待されていた。
製作年:2018年
製作国:ベトナム
収録時間:93分
ジャンル:ヒューマン・ドラマ
日本語吹替:なし
.0★★★☆☆
ベトナムの秘境に語り継がれてきたある一族の物語。
ドロドロの大奥(一番若い第三夫人のメイばかりが寵愛を受ける為、それを妬む二人の第一夫人・第二夫人との確執が繰り広げられるのかと思った)か…と思えば、第一、第二夫人ともメイに優しく、むしろ妹のように娘のように可愛がってもらえる。
第一夫人の息子・ソンがメイと同じくらいの年頃の少年で、彼にも親同士が決めた縁組話が持ち上がるのですが、ソンが自分を傷つけ知らない娘を嫁にもらうなんて絶対嫌だと拒否し、そのため初夜に触れられていない娘は、実父に見捨てられ、首をくくって自死してしまう、という悲しいエピソードもある。
やがてメイも妊娠するんだけど、自分で局部を触ってという旦那様の要求に従えず、旦那様は第一夫人のもとへ。やがて第一夫人も身籠るんだけど、流産。
メイは第二夫人に「(自分に男の子を産ませてと願った)あなたのせいではない」と言われ、(三姉妹を産んだ第二夫人は少しばかり肩身が狭いのが感じ取れるのですが)その第二夫人に憧れ(セクシャル的な意味で)のようなものを抱くメイ。でもそれはいけない事だと、たしなめられる。愛してるけれど娘のように思ってると。
メイは月日が経ち女の子を産む…。
それにしても「外国人が思う、ザ・東洋」的な印象を与えられるのは、あまりにも普通に男尊女卑で、ドロドロしてないイイ感じの一夫多妻制で、とにかく「男の子を産むこと」を、子供ですら当然のごとく思っていたからなのかな。
「大きくなったら、男になる」と言っていた少女が、自らの髪をハサミで切り落とすところでラストなのですが、娘を産んだメイは我が子に黄色い花の毒をもろうとしてたし…。
ある意味で最後はドロドロではあるんですが、女性が「子供を産む機械」のような扱いを受けてた当時の世界で、男になりたくて髪の毛を切り落とす少女の誕生は、どこかで男尊女卑を拒んでいるかのようでした。
美しい景観とともに流れるように話は進んでいくのですが、これ、序盤の初夜のシーンとか、主演の女の子、卵の黄身を体に這わせてへそにたまった黄身を旦那様が口で吸って上になる…という、どうみても性的なシーンだったと思うんだけど、いろいろ大丈夫だったのかな…(私には床から這わせて自分のもとへ来させる旦那様が変態に見えました)。
それにソンは、自分が拒んだから女の子が死んだという事実を受け止められる度量には到底みえなかった。
コメント
makiさん、こんにちは
私もこれ今さっき見ました。
同じ夏でも、この映画の舞台は涼し気でキレイでいいなあ、こんな地獄のような暑さじゃないもんなあー
映像美は堪能させてもらいました。内容は、まあ、、昔はいろいろと女性はこれが普通みたいな感じで、大変だったのですよね・・・
こんばんは。
ドロドロさがなかったですね…
確かに、気候的には暑そうだけど、みんなシュッとしてて、涼しげではありましたね
latifaさんの記事にて拝見したのですが、やっぱり、主人公のメイ、あれまずいですよねー初夜のとことか、その後も色々…。
日本だと絶対すぐに問題になりそうだなあと思ってたら、本国で問題になってたのね。そりゃそうですよね。