
【概略】
刑務所の死刑囚舎房・グリーンマイルの看守の下にやって来た殺人犯・ジョン。その罪状とは裏腹に、彼は純粋な心と不思議な力を持っていた。
ドラマ
.5★★★☆☆
トム・ハンクス主演。
ポール老人の回想と言う形で物語は始まります。
少し頭の緩そうな黒人の大男ジョン・コーフィーが、少女姉妹強姦殺人の罪で、新しい死刑囚としてやってくるのです。
職員たちは、真面目で信頼できるブルータルら同僚たちのほか問題児のパーシー。そこへ更にもう一人、問題児の死刑囚ウォートンが入ってくる。
このパーシーがほんとくそ野郎でね。ミスター・ジングルスと名付けたネズミを踏みつぶすのですが、「まだ間に合う」というジョン・コーフィーに渡すと、ネズミが生き返るのです。「元に戻した」と。実は前にもポールの尿路感染症を治した事もある。
ネズミを大切にしてた死刑囚のデルに死刑の日にネズミ園なんてないっていうし、スポンジを濡らさないまま刑を執行するわ、ほんとくそ野郎すぎて反吐が出るパーシー。
不思議な力をもつ純粋なジョンが無実ではないかと疑っているポールに、弁護人は黒人と犬に例えて「いつかは噛みつかれる」という。
所長の奥さんの頭に腫瘍が出来て、病で苦しむ彼女を救おうと同僚たちはジョンを彼女に会わせようと秘密作戦をするのだけど、奥さんの中からなにかを受け継いで、それをなんとパーシーの中へと吐き出した。するとパーシーは不自然に歩いて、ビリー・ザ・キッド気取りの問題児の死刑囚ウォートンを銃撃し死なせる。
混乱の中で、「あなたにも見えるはず」と言われてジョンの手をとると、ポールは見えた。ウォートンこそジョンが助けようとした少女姉妹を強姦殺人した犯人だった。
皆がジョンを助けようとしたい中で、ジョン自身が最後の願いとして「映画(活動写真)を観た事がない」と言って、皆で見せてあげた映画が冒頭の映画だったんですね…。
ついにジョンの死刑のシーンで、少女たちの両親は「そいつを二度殺せ!!」というんだけども、「全員が俺を憎んでる」にブルータルの「俺達はお前を憎んではいないよ、それを感じるだろ」と言うシーンとか、いいシーンだな。
結局、ジョンから受け継いだ「いのち」が、ポールとミスター・ジングルスに長命を与えるんですね。何とも言えない複雑な気持ちになるラストですが、嫌な感じはしないです。
個人的には、大号泣な映画ではないです。コーフィを処刑したことで神から罰を与えられて大切な人たちがこの世を去る中、自分だけ長生きすることになったと考えてるポールが、切ないなと思います。
何せネズミであの長寿ぶりですから…老人のまま健康でいて(今なんと108歳)それは良い事なのか?と疑問にも思えてしまう。
パーシーのヒールっぷりが素晴らしかったですね!
コメント
感想記録も残ってませんが、スポンジなしで電気椅子のシーンは鮮明に覚えてます…。本当に人間のする事じゃあないですよね。
悪役っぷりは素晴らしいけど、今見たらメンタルが削られそうで…(汗)
>それは良い事なのか?と疑問にも思えてしまう。
時代設定によっては、すでに戦争をいくつか目の当たりにしてることになるのかな?
何らかの使命を与えられてしまったのかも。
スポンジを水で濡らす件、一応「知らなかったんだ!」なんて白々しいこと言ってましたが、
ありゃ絶対に興味本位と悪意がまざってましたよね。
あの悪っぷりは、小便漏らすのも含めてなかなかにヒールなキャラでした。
ラストの展開は、ちょっと私冷めてしまったんですよね。
ネズミでさえあんな長寿なら、人間なら150歳くらいまで余裕で生きるのでは…と思ってしまう。
でも、若くて長生きではなく、老人のままただ長寿なのって、ある意味で凄く残酷な気がするんですよね。