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ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん

2020/01/11  23:31
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【概略】
19世紀ロシア。大好きな祖父が北極探検の途中消息を絶ったことを悩む14歳の少女サーシャ。 地に堕ちた祖父の汚名を晴らすべく一歩を踏み出した少女の行く先にはー。
アニメーション

.0★★★★★
映画館鑑賞。
お友達から評判がいいので行ってみない?と言うお誘いをもらったので、レッツゴーであります。
札幌のミニシアター系映画館といえばここ、「シアターキノ」さんは初めてだったのですが、館内は落ち着いた雰囲気&スクリーンが2つしかないのもあって、お客さんもギュウギュウでもなく、たまたまかもですが、年齢層が高めでした!
本作はとにかく画力がシンプルだからこそ伝わる少女の冒険譚でしたよ。その圧倒的な表現力に驚きました。
なんかね!もう冒頭からね、輪郭線を省く独自の手法で、まるで切り絵のような、シンプル・イズ・ベストですよ、影になるシルエット、配色加減がとっても良い。全絵がイラストチック。その美しい画に魅了されてたら、意外と大胆な演出と、あまり見ない類の19世紀ロシアのガリンコ号(道民にしかわからないようなネタ)…いわゆる砕氷船での旅が作画一枚一枚凄く大切にされてたかのような、圧倒的な色彩画として迫ってくるのですよ。これは凄い!!
ロシア貴族の少女サーシャが、北極点を目指して消息を絶った探検家の祖父の名誉と、失われた砕氷船を取り戻すために、北極へ向かうというわかりやすい話で、シンプルな画なのに、その大胆な表現力に驚きます。とにかくグラデーションが美しすぎる!!色~~!!!
主人公のサーシャも、意外と大胆で芯が強く好奇心旺盛。仲がよく大切な祖父のために、船を捜索するという決意をもった少女でとても好感がもてるものでした。
まるで世界名作劇場みたいですが、話の流れもたしかに先が気になって仕方ないきちんとした児童小説のようで、とても分かりやすかったです。
全体的に見終わった感想が爽やかだったのですが、でも全部が全部爽快…というわけではなくて、凍り付いた祖父の体とか、氷雪の上に落ちたスープを奪い合って飲んでいる極限的な人間の姿とか、結構衝撃的な展開もあって、でもそれら全部も、ラストカットが実にいい表情で終えて、エンドロールでその後の映像が少しあって、ああ、あの父親と和解出来たんだ…とか、旅の仲間ー!とか、色々思えるわけで。
港町での安い飲み屋のおばさんがまたいい人でねー、おばさんがいなかったらサーシャはどうなっていたことか。明くる朝のシーンを繰り返すテンポの良さがまた心地よく、1ヶ月という短期間ながら、何も出来なかったお嬢様から成長するサーシャの姿は、清々しかったよね!
そして砕氷船の表現もああいう風に昔は進んでいたのかと驚きでしたが、なにより極限状態の中でいさかいが起き、サーシャがブリザードの中へ飛び出して行くところ。このブリザードの表現がとにかく凄い!雪国の人間が言うんですからマジのマジですわよ。
神秘的な祖父との再会と別れも言わずもがな、どういう作りをすればこんな力強く幻想的で寒々しい超絶リアリティさが生まれるのか…。
たった81分なんですよ、81分のこの作品に、八甲田山ばりの極限状態や、船長兄弟の確執と絆、船員たちとサーシャの信頼物語と、肝心の冒険譚を、がっつり、みせてもらいました。
画に品があり、予算不足や表現不足などは一切感じさせずに、ここまでいい意味での「単純さ」は、動いてないのに動いているように見せる魔法のようだった。
サーシャの活き活きとした髪の毛が全部ではなく、ただ一本たなびいていれば、そこに感情を読み取れる。なんて不思議。
見る前からこれは好き系かも…と思っていたけれども、これは大正解の(私にとっての)大作だ。感動した。
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コメント

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fjk78dead 2020/01/13 01:57

そうなんだよ、あのおばさんがいい人なんだよ。もし仮にこの映画が「必殺シリーズ」だったら22:35くらいまでに殺されてしまうくらいいい人なんだよ。
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maki 2020/01/13 20:22

To fjk78deadさん こちらにもありがとう。

ふじきさんが

>好きな映画の感想書くのに躊躇してしまうタイプでして、これはその典型で躊躇してるうちに映画に対する感情が薄くなって具体的な事を書けなくなってしまった。

…と言うの、わかる気がするよー
私も、バーフバリとか、なんかもう興奮して冷めやらず はずの映画の記事に
超冷静に書いてたりとか、むしろもう書こうとしても何も浮かばずとか、あるあるですもん

>「必殺シリーズ」だったら22:35くらいまでに殺されてしまう
笑い過ぎて腹が痛い

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