
【概略】
ある下水清掃人の死体が、ムンバイのマンホールの中で発見された。ほどなく、年老いた民謡歌手カンブレが逮捕される。彼の扇動的な歌が、下水清掃人を自殺へと駆り立てたという容疑だった。不条理にも被告人となった彼の裁判が下級裁判所で始まる。理論的で人権を尊重する若手弁護士、100年以上前の法律を持ち出して刑の確定を急ぐ検察官、何とか公正に事を運ぼうとする裁判官、そして偽証をする目撃者や無関心な被害者の未亡人といった証人たち。インドの複雑な社会環境の中で、法廷の中での一つの裁きが多層に重なっていき…。
ドラマ
.0★★☆☆☆
インドが持つ闇。歌って踊らないドラマです。
法廷推理物のような気がしてしまうけれど、そういったエンタメよりの作品ではない。
法廷が流れ作業のよう。心理劇が全く無い。
ムンバイでひとりの下水清掃人が死亡し、65歳の民謡歌手ナーラーヤン・カンブレが逮捕される。容疑は、カンブレの歌う扇動的な歌が清掃人を自殺に駆り立てたという不条理なもので、カンブレを被告人とした裁判には、人権を尊重する若手弁護士や、古い法律を持ち出して刑を確定しようと急ぐ検察官、公正に裁こうとする裁判官、偽証する目撃者など、さまざまな人々が集うのだが…という話。
歌を歌っただけで自殺ほう助で逮捕されるという理不尽さ。カースト制度が微妙に残ってると言うところがポイントなのかも。カースト制度では、清掃人というのは最も身分が低い扱いだったらしいし。
映画は、法廷で対決する女性判事と弁護士の日常も見せていく。
インドの下層社会の実態があまりにも酷いという現状を描いている作品かも。
基本的にインドの司法制度とか社会制度がよくわからないので(被害者の妻は自分の年齢すらしらない)、この裁判バカバカしいと思った。下水清掃人はマスクも防護服もなく下水に入ってたらしい(仕事の環境がとても劣悪であった)し、そもそも根本の司法解剖を待つということすらしない。
解剖所見により死因は自殺ではなく、(酩酊状態のうえ安全装置の欠如によるガス窒息)事故死であったことがわかる。10万ルピーで保釈という事になるが、その後、カンブレはテロ容疑でまた法廷へ。
彼の歌がなんというか。民謡芸能ではないんだよね。ちょっと過激な歌詞なんだよね。
結局インドの現状とかが全然わからないので、映画としては自己昇華するにはちょっと難しい題材だった。
コメント
見たかったベクトルの映画ではなかった。キツいんですよね、淡々としてるから。
インドの司法制度とか社会制度がよくわからないから
こんなものなのかな?とは思いましたが(つまらないなーとは思った)
これ韓国映画だったら、オチとかもひねりをいれてきてエンタメになったんだろうなあ
そもそも司法解剖をまたずに裁判ってどうなんでしょうね