
【概略】
母と2人で暮らしている女子高生のリア。父が死んでから情緒不安定な状態が続く母は、執拗にリアを束縛するようになる。異常なまでの干渉に耐えられなくなったリアは、母に抵抗するために、興味を持っていた黒魔術で魔女‘パイワケット’を召喚する儀式を行う。だがその日から、リアの周囲で怪奇現象が続発する。本当に魔女を呼び起こしてしまったのか。そしてその魔女は、どのような姿にも変わることができるという。母は以前にも増してリアに厳しく当たり、かと思えば、急に優しく接してくる。まるで、別人にすり替わったかのように―。
ホラー
.0★★★☆☆
黒魔術をかけるなら、普通、呼ぶのは魔女じゃなくて悪魔じゃないの?
父親を亡くした女子高生のリアは、友達と共に悪魔崇拝に傾倒していたが、情緒不安定になった母親と、突然山奥の家に引っ越す事になる。相談もなく転校も勝手に決められていた事に憤慨したリアは、黒魔術にちょうどはまってたんで母親に対し呪いの儀式を決行。魔女「パイワケット」を召喚した。…が、帰宅したら母親が謝ってくれて反省もしてて優しい。腹が立った勢いでやったので呪いを取り消したいが、それは魔女が許すはずもなくて…という話。
他の映画でもあるけど、軽々しく黒魔術を行うのは危険。自分に跳ね返ってくるからね。でも普通黒魔術にはまってる人なら、そういうのもわかっていたはず。著者にわざわざ連絡とらなくても、本に書いてあったりしない?バカなの?それとも読んでないわけ?本当は怒りで負の感情が暴れただけで、心の底からは信じてなかったのかな。
母親の気持ちもわかる。間違いだってわかってても、娘につい「あんたを見たら夫を思い出す」とか言いすぎてしまう、いい母親でいたいのに。で、当然思春期まっさかりのリアの気持ちもわかる。私の事なんて全然考えてくれてない(怒)。でも違うのさ、それは…。
この心のすれ違いが、ラストの悲劇をうむ。母親が魔女に入れ替わったと思い込んだリアは、車のガソリンを抜いて、母親にかけて、火を…。
悪魔について書かれた本の「悪魔は悪を作りださない。神への信仰を失わせ、人の心から悪を引き出す」。というのは当たってるかもね。
魔女が四つん這いで迫ってくる映像はあったけど、ほとんどチラリズム。
人の疑心を利用して、人から悪を引き出すという意味ではこれ以上ないラストでしたね!リアの絶望感たるや。
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