ラブロマンス・青春・コメディ

シェイプ・オブ・ウォーター

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【概略】
冷戦下のアメリカで、声を失くした孤独なイライザと、遠い海から連れて来られた不思議な生き者の種族を超えた恋を描く。
ラブロマンス

.0★★★★☆
いつも、思うことだけど、ギレルモ・デル・トロ監督の作品に登場するクリーチャーはどれも造形が素晴らしい。
主人公は声を出せない女性。アメリカ60年代は、黒人や障害者などは差別される社会。そこに神のような半魚人という異生物が登場する。
主人公と半魚人は心を交わしてやがて愛し合うようになる、といった物語なのですが、ディズニー映画のように、最後は美しい青年に変わって幸せに暮らしました、とはならない。最後まで半魚人は半魚人だし、その姿を美しいと感じるのが主人公の感性なのだから。
イライザの手は語る。「ありのままの自分を見てくれる、幸せそうに。」
半魚人と水中での性行は画的に美しいし、序盤のストリックランドの妻との性行為と正反対で愛がある。
協力者の博士、一緒に住んでるゲイの親友、話し相手の黒人の女性。貶められててもいいのに、イライザは、結構恵まれてる。
半魚人も格好良く見えてくるから不思議だ。マイケル・シャノンの狂気よりも、サリー・ホーキンスの恋する表情のほうが印象に強かった。
そして、あの首の傷が伏線になるとは…。口づけでえら呼吸とはね!観た後、なんだか、「あー、半魚人みたいな人、いればいいのに!」と思ってしまった(笑)
もやっとするところもあるけど、全体的にはロマンティックな恋物語でいいと思った。賞がどうのとかは別にして。
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ジャンル: 映画
テーマ: 映画感想
( 最終更新日: 2018/07/03 Tue )
  • コメント: 14
  • トラックバック: 9
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コメント

わたしも、

えら呼吸できるように練習しようかな…(どうやってだ!?)

>ボーさん こんばんは。

まず首に傷をつけるところから始めないと…。
そして水漏らさないタオルも必要ですね!!!!

てか、あの二人…二人?半魚人とイライザですが、
裸なのはいいですが、半魚人にそういう気持ちがあったところが
驚きですよね、イライザはいいとして。
「アーそう、出来るんだ…」のシーンで おいっと思っちゃいます
半魚人、意外と人間的だな…。
でもラスト展開、上司が傷つけられるところも、
水中でのキッスも、二人がロマンティックでそこは良かったです。とても。

  • メビウス
  • URL
羨望

makiさんこんばんわ♪TB&コメント有難うございました♪

デルトロ監督のクリーチャー愛は本作でも相変わらずでしたね。自分は半魚人を見て愛おしいと言う感情とかは沸いてこなかったのですが、代わりに後半辺りから全体像が映るシーンが多くなってたので『結構引き締まった体してるな~』と、羨望の眼差しはありましたね(笑

まあイライザの首の傷跡の事や最後の結末など、劇中で色々と明確にしていない部分も多いので確かにモヤモヤ~もありますけど、それでも観た人の大多数はやはりロマンチックでハッピーな方を想像してるんじゃないかなぁと思っちゃいますね^^

  • fjk78dead
  • URL

まあでも、ラゴンの方が好きよ。でっかくなるし。

>fjk78deadさん おはようございます。

海底原人ラゴンですか!
あれ、出し入れ出来るの???

私はスマートな体躯の本作半魚人さんほうが
格好良いと思うなー。
光る体も魅力的

>メビウスさん おはようございます。

デルトロ監督のクリーチャーはほんと、
造形が格好良いですよね!
本作でも気持ち悪いと格好良いの半々のところにいて、
ヒロインが夢想ミュージカルのあたりではもう格好良いが勝っているの、不思議。

スマートで引き締まった体躯には、誰もが羨望の眼差しでしょうねえ。
ダグ・ジョーンズさんでしたっけ?素晴らしい肉体です
彼の後ろからうっとりしたイライザが顔をのぞかせてる、
水中性交のドアを開けたシーンは実に良かった。

後半桟橋シーンは(撃たれるところからも)
腐れた指の腐臭とは真逆のロマンティックさが良かったです。

  • ここなつ
  • URL
こんにちは

こんにちは、TBをありがとうございました。
私も監督のクリーチャーの造形にはいつも感服しております。もう、素敵!のひとこと。
あの虹色とも何色とも表現しにくい色合い…恐らく、見る人によって感じる色合いはそれぞれ違うのだと思いますが、それが「彼」や、いや大袈裟に言えば「愛」の本質を語っているような気さえしました。

こんにちは。

クリーチャーは、人間にとっては恐いものだと思います。未知のもので、何を好むか食すかは分からない者に対して警戒するのは当然でしょう。時に、人間の競争者となるクリーチャーに愛が通じると分かれば、見かけは恋人の重要な条件とはならないかも知れません。これを教訓とすれば、どんな人間でも愛せるという事でしょうし、人間でありながら、愛の通じない生き方をする愚かさや勿体なさが感じられると思いました。

クリーチャーを恋人として観るイライザにとっての人の価値と、研究対象として莫大な予算を懸ける事のモノの価値、その二極は対立するものですし、ストリックランドのようなエゴの塊との対立と、愛とは宿命かも知れません。

>ここなつさん こんばんは。

監督のクリーチャー造形は本当に本当に素晴らしいです。
あの姿ならば、愛し合っても不思議ではない、程度にまで
人外というよりは人間に近く、
なにより、あの引き締まったスレンダーな体躯!
惚れ惚れします~
愛の本質についても、まさにその通りだと思います。
人によっては嫌悪を抱く作品ではありますが、
それすら、ある意味計算されているような気もしています。

抑圧された世界や生活の中で、
彼との時間が唯一「自由」だったのかもしれません。
唯一と書くと、ゲイの親友や話し相手の黒人掃除婦に怒られるかな^;
しかし彼らをもってしても、彼女はやはり「言葉がしゃべれない」のであって、
そういう意味では彼との時間は言葉など必要がない、世界だったのかもしれません。

>隆さん こんばんは。

猫が、食べられましたしね^;
食生活も習慣も、何もかもが違うのだから仕方ないけれど、
それでも愛という概念は彼にも人間にも共通だったのか…
愛というものを理解する事が人外にも出来るのであれば、
確かに愛の可能性は広がります。
それに、愛することが普通に出来る人間が、愛のない生き方をする愚かさや勿体なさは確かに感じましたね。

うーん、だからこそ「私にも半魚人みたいな人、いないかな」と思ってしまったのですが(笑)
言葉などなくとも、通じ合える。ありのままの自分をみてもらえる。
しかも、幸せそうにこちらを見てくる。
この条件を満たす相手は、なかなかいないぞ…。

イライザがゲイの友人に対し、彼を助ける手助けを求めるために壁を叩くシーン、凄く良かったです。本作は話すことが出来ない代わりに雄弁に音がその代わりをしていました。
ストリックランドは対象を研究するためというわけではなく、自分が普通の人間だと(失敗しない)認めてもらうためだけにあれだけのことをしていましたね。
彼(半魚人)を愛したイライザにとっての命の価値は、はかりしれないものだったのでしょうし、それが滲み出ていたサリー・ホーキンスの演技は実に素晴らしいものでした。

  • ヒロ之
  • URL
コメント&TBありがとうございました

アカデミー賞絡みの作品は相性良くない自分でもこれは楽しめました。
最後なんて、演出が凄く綺麗だと思います。
ああいうのが頭に浮かんで映像に出来るてのが如何にもデルトロ監督らしくて良いですよねぇ。
精巧に作られた着ぐるみ半魚人のインパクト、はんぱないって!!

>ヒロ之さん こちらにもありがとう。

賞がらみとかは私そんな意識しないで普段みてるのですが
これがとったというのは、観てみてもやっぱり意外でしたねー
半魚人でもOKなのか!審査員の頭やわらかくなったな!
というのが正直な感想(笑)
それにしてもし色彩のレトロみ、最後の演出の美しさ
素晴らしい作品。エロだけど。
頭の中で描いた映像をそのまんま現実に創り出すことのできる
稀有な監督さんですよね、デルトロさん。好き!

  • タケヤ
  • URL
こんばんは!

こんばんは!

僕には綺麗過ぎる物語でしたね~。
ちょっと向きではありませんでした。

あの半魚人の造形は確かにいいです。
プラモデル出ないかな~(笑

>タケヤさん おはようございます。

レス米にて芸術的過ぎる、と書かれてありましたが
(切り取ったらどこも絵になる、と)
そういう意味合いにおいては、賞をとった作品というには納得出来ますね
ただやはり半魚人とか、クリーチャーものが賞をとったというのは、
やはり驚きではありますが。
…いや、いいんですよ。デル・トロ監督はそのままクリーチャー愛全開でこのままいってほしいと思ってます。

造形が格好いいですよね!
プラモデルよりかフィギュアがいいなー!

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