アクション・SF・歴史・パニック

メッセージ(2017)

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【概略】
巨大な宇宙船が突如地上に降り立った。謎の知的生命体と意思の疎通を図るため軍に雇われた言語学者・ルイーズは、彼らが人類に何を伝えようとしているのかを探っていく。
SF

.0★★★★☆
突如地上に降り立った巨大な宇宙船。謎の知的生命体と意思の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズは、物理学者イアンとともに、彼らが人類に何を伝えようとしているのかを探っていく。そして、その言語の謎が解けたとき、彼らが地球にやってきた驚くべき真相と、人類に向けた美しくもせつないラストメッセージが明らかになる―。
宇宙人が来た。「ばかうけ」型宇宙船に乗って。何か伝えようとしているのか、言語がわからない。宇宙人とコンタクトを取ろうと四苦八苦するなか、ルイーズは時折夢のような幻視が見えるように…。
とても静かでじんわりと心に響いてくるような映画だった。ラスト間際は感動すら覚えた。
とても深いメッセージ性をもった映画ですが、人類の未来だけにとらえないで、一人の女性の人生ととらえた場合、その人生には喜びや深い悲しみがあるけれども、それすらも美しいのだという事。未来が見え、結果が分かってしまっているとしても、人が人を愛し、慈しむことがどんなに素晴らしい事か。その愛が結果として崩壊する未来がわかっていたとしても、やはり人は、彼女は同じ道を選ぶのでしょう。
地球外から侵略者かもしれない宇宙人がやってきても、各国の団結は一筋縄ではいかない。人間は狭い視野でしか物事をとらえられないし、自国の利害にとらわれてしまうから。
結局宇宙人たちは、12個バラバラのメッセージを伝えに来て、それを一つにまとめると、未来に備えて一致団結せよ、とのことだったんですね。3000年後に人類の助けが必要だから…。
アプローチとしては面白い試みのSFドラマでした。従来のSF映画というよりは、「インターステラー」とかに似ている。
人生の半ば、若く死ぬのが分かっている娘を産んで愛し育てるって究極の選択ですよね。宇宙人との接触で、結果的に強いられるその選択が、悲しみだけではないのが、救いなのでしょう。
ヘプタポッドの表意文字の映像は良く出来てたと思います。丸いだけの墨みたいな言語がなかなか面白い。
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ジャンル: 映画
テーマ: 映画感想
( 最終更新日: 2021/04/15 Thu )
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コメント

  • メビウス
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哲学SF

makiさんこんばんわ♪TB&コメント有難うございました♪

去年公開された時にその世界観やストーリーに自分物凄くハマッてしまいまして、観終ったあとに日を跨いでサントラ買ったり原作買ったり円盤買ったりばかうけ買ったり(笑)と、気付いたら去年の鑑賞映画の中で多分一番印象に残った作品になった気がします。
ドンパチSFと違い『インターステラー』のような哲学的な要素も含んでいましたし、未来が並行して描かれる映像による演出も秀逸だったんですよねぇ^^ルイーズの視点を通して人生の艱難辛苦も味わいますけど、ただそれだけではない希望や幸せもありましたね。

>メビウスさん こんばんは。

ばけうけ買ったり(笑)
でもこれ、ほんとよかったですよねえ。
しっとりしているというか。
ラストの感動が、おおおお~という感じで…襲ってきました!
人生はつらいことも多いけれど、それだけではないという
メッセージを私はこの映画から受け取りました。
そのためのわかりやすい、愛と愛の崩壊の未来絵図…
人によっては、地獄でしょう。
本作におけるイアンは、地獄と思ったのでしょうか。
そういえば。原作とは違うラストとのことでしたが、
その比較もされたのですね。
映画だけでも完璧な気がしますが、更にもっと上をいくエンディングがあるのかな?

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