
【概略】
とある王国で、待望のロイヤル・ベビー、オーロラ姫が誕生し、盛大なお祝いのパーティが開かれる。招待客が見守る中、3人の妖精たちがオーロラ姫に幸運の魔法をかけていく。ところが3人目が魔法を授けようとしたその時、“魔女”と恐れられる邪悪な妖精マレフィセントが現われ、“16歳の誕生日の日没までに、姫は永遠の眠りに落ちるだろう。そして、それを解くことができるのは真実の愛のキスだけ”と恐ろしい呪いをかけてしまう。
ファンタジー
.0★★★★☆
真実の愛などない。
「眠れる森の美女」とは違う話。上手にアレンジしていて、マレフィセントがなぜ「呪い」をかけたのかとか、真実の愛のキスとはなにかを描いたファンタジー。
アンジェリーナ・ジョリー、マレフィセントのあの独特の頭(角だった!)違和感ありません。細いしきれいー。存在感がありましたね。アンジーのアンジーによるアンジーのための映画のよう。

マレフィセント自らが呪いをかけた少女オーロラ姫が小さい頃から、あまりの3人の妖精の役たたずっぷりに、最初は呪いの成就を期待して、そして次第に自ら温かく見守るまなざしがとても優しくて、まるで母親のようでしたね。餓死しないよう朝露を与えたり(なんかファンタジーだな)、転落死しないよう守ったり。

王子が全く役に立たない所(しかもダサい)はご愛嬌。主人公はマレフィセントですもんね、彼女に感情移入してみてしまいました。ステファン(王)の裏切りは酷い。まあ一度は愛した思い出から命は奪えなかったようですが、あの見事な翼を奪うくだりは、つい鼻息あらくなっちゃいました。
真実の愛のキスはなにも男女の愛に限った事じゃない。しかも、唇ではなくおでこでもOKのよう。オーロラ姫の睡眠時間がちょっと足らなかったですが、永遠の眠りについてからマレフィセントが「あなたを生涯守るわ」と、でこキスしたシーンは感動したな~。
飛行シーン、ドラゴンなどのCGもよくできていて滑らか。それにしても3人の妖精たち…もうちょっと活躍してもいいんじゃないかしら。所詮は小者妖精ってことかしら~^;

「アナと雪の女王」もそうですけれども、最近のディズニーって男性陣役立たずですね(笑)女性が自分というものを確立し、積極的に生きている現代に通じるものがあるのかもなあ。
マレフィセントは娘のように愛するオーロラ姫の中に純朴だった子供の頃の自分をみたのかもしれません。
ラストは「ええっそんなハッピーエンドでいいのかい」と思ったのですが、まー何も知らないアホンダラ王子にドラゴン(カラス)もマレフィセントも倒されちゃうのも…嫌よね!
あの劇中歌だった「ONCE UPON A DREAM」(いつか夢で)が気だるい感じに生まれ変わってエンドロール曲に。なんかぐっときた。


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