updated date : 2018/03/26

セールスマン

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【概略】
教師・エマッドとその妻・ラナは、小さな劇団に所属し、俳優としても活動している仲の良い夫婦。ある日、エマッドの留守中に、引っ越して間もない自宅でラナが侵入者に襲われ…。
ドラマ

.5★★★☆☆
ある夜の闖入者(ちんにゅうしゃ)-たどり着いた真実は、憎悪か、それとも愛か-。
お国柄なんでしょうかねえ、それにしたって、もやもやしました。それぞれの事情や感情が理解できる分、どうしてそうなった感が非情に強い。最初は忍耐強く妻を想う夫に見えたエマッドも、作品後半ではそうでもないような気がしてくる。
犯人を捕まえたい夫と、表沙汰にしたくない妻の感情がすれ違い…それにしたって、犯人が老人(しかも心臓が著しく悪い)だとわかると、最後に一発殴りはするものの、夫は「家族に自分の口で言え」と迫り、妻は「帰らせてあげて」と言う。自分がレイプされたのにですよ。
そもそもレイプして怪我させたのがこんな弱弱しい心臓の悪すぎる老人ってのも驚きですが(そういう元気はあるんだ)、最悪の殺人に近いことをしでかした相手を、許すというよりも、そもそもが「なかったことにしたい」という妻の気持ちもわからないでもないけど、当然なかったことにはならないし、なかったふりをしても、どこかにほころびは現れるもの。
夫婦生活だってうまくいかない。夫は犯された妻とみるだろうし、妻だって凌辱された自分と感じるでしょう。
この、なあなあにする精神が理解できない。しかも隣人たちに発見されたので、隣人たちからは色眼鏡でみられ噂される。
食事のシーン。知らず、犯人が残したお金で材料を買って料理した。それを知った夫が「食べるな。あの男が置いてった金だ」と言う。自尊心がそうさせるのでしょうが、料理には罪はない。
例えば娼婦だった元の住人と間違ったって言ったって、娼婦ならいいのかって事なんですよ。そそられて、お情けに金を置けばいいというのか。
劇中劇であるサラリーマンの死。これが、知らないので本作との関わり合いがよくわからなかった。本当は重要な話であるはずなんだけど。
ラストは、階段で犯人の老人が心臓の発作で再び倒れる。あれ助からないでしょうな。お情けに、家族に愛されている犯人を守った形になった。しかし夫婦の溝は、決定的になったんでしょうね…。
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コメント数 2

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fjk78dead → 

うんまあ、痴漢が最強の悪人とは限らないし、最愛の人がいつも正しいとは限らない。という事なんでしょうけど、あまり映画を神経すり減らしてみるのはつらいなあ。よく、出来てるとは思うんだけど。やっぱ、私はロック様が出てる映画の方が性には合ってるわあ。この映画には出ないよなあ。役がないものなあ。

2018/06/06 (Wed) 22:43 | 編集 | 返信 |   
maki → >fjk78deadさん こちらにもありがとう。

なかなか久しぶりにシリアスモードで考えさせられる話でありました。
女性に関しては、老人の行った行為は到底許せないものです。
心臓が悪いとか関係ない。
むしろ、言っちまえとも感じた私のほうが、
良識のない最低な人間のように感じました。
ただ、最初は円満な夫婦が、
後半になるにつれ、夫のその度量の狭さが明るみになり、
夫婦の溝というものがはっきりと出来上がる、
この様子がひしひしと感じられ、そこは凄いなと思いましたよー

ドウェイン・ジョンソンが出るとしたら、刑事さんとか、
娼婦の元顧客とかですかねー
映画の色味と、顔が合いませんがw

2018/06/07 (Thu) 15:38 | 編集 | 返信 |   

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