不思議の世界絵図
2018/02/05 16:19
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【概略】
職業訓練校に通う16歳の少女・テレスカは、教師から学校を出るように告げられ母親宛の手紙を渡された。母親の居場所も知らない彼女は、古い地図を頼りに旅に出る。
ファンタジー
.0★★★☆☆
珍しいスロヴァキア映画です。
ロードムービー的な作品で、でもゆるい空気の中で、たまにええっ?と思うようなことがあるからびっくりする。
テレスカが、学校を出て遭遇する奇妙でおかしな人々との交流、物事が全て。地図をみながら母親の元に向かうのですが、この地図が普通の地図ではなくて、童話の挿絵についてくるようなもの(絵図)なんですね(図書室の本からビリリと破り取った)。
東欧らしい薄暗いアンニュイ目な雰囲気のなか、現実から少々歪んだ世界感には寓話的なものを感じさせられますが、山場もなく淡々と進んでいくストーリーは確かに少々眠くなってしまいますね(笑)。
ダンスするところと結婚式は微笑ましかったです。土に埋まる老婆はシュールでしたけどね。料理場の委員長(マフィアか?)もいい人だった。
こうして色んな人から親切をもらっていき、途中で、天才児学校に通う弟イムリシュコと再会。弟の場所はわかってるのに母親の居場所はわからないんだねぇ…。と思ったら手紙の裏に書いてあったんかい!さすが天才の弟。
ママへの手紙の内容は実際の所ちょっとショッキングなものでした。こっそり覗き見たおじさん優しすなぁ…。
そしてようやく母親と再会…ですが、母親はなぜか小人。∑(´□`;) ファンタジー来たぁぁ。マッチ箱くらいの大きさの母親、しかも素行不良でビックリだ。冒頭の蝿取り紙の意味もわかります(笑)。しかしこの母親のサイズのイメージは、テレスカの母親への感情からきてるものなんだろうか?
しかしこれで終わりではなく彼女は母親の元を後にして、絵図の「世界の果て」へ向かいます。そこは青空につながる場所。
個人的には面白かったです。奇妙で不思議な人物達のそれぞれのエピソードが繋がっていないのもいいですね。

