
【概略】
雑誌編集者のジャックは疎遠になっていた父が交通事故で亡くなったという知らせを受ける。父の車に同乗していた母・テレサを見舞うため帰郷したジャックは、実家に流れる不穏な空気を感じ取り…。
ホラー
.5★★★☆☆
マコーレー・カルキンの実弟ロリー・カルキン主演。リン・シェイが母親役をしています。彼女もインシディアスの霊媒師役からすっかりホラー映画役者になっちゃってるよね。
この家に隠された秘密ー。
疎遠になっていた父親の訃報を聞き、実家に戻るジャック。父が運転する車に同乗していた母テレサの不気味な行動、奇妙な隣人、この世の者ではない何者かの気配…。次第に精神が壊れていくジャックだったが、屋根裏に隠されていた父親が遺したカセットテープを見つけたことで、ついに彼だけが知らない家族の恐るべき秘密が次々に明かされていき…。
家族愛や友情などを描いた本作は、ミステリー寄りの作品になっています。「僕は誰?」冒頭に詩のようなものをタイプしていたその文章が大きくなってきます。
父親がひっそりと隠していたテープの中にあった「お前を何より愛している」そこが一番大事なのよと母は言うのだが、夢遊病で「僕は屋根裏にいる」を繰り返していたこともあって、屋根裏でビデオテープと鍵のかかった箱をもって部屋に戻るのだが、テープの内容は衝撃的なものだった。双子の赤ちゃん、一人は自分、一人はアンディ。そしてバスタブに沈んだ赤子。鍵のついた箱には自分が性的虐待を受けていたという資料が入っていた。全然覚えてないし、子供のころからの親友の女性シャンダも知らないという。
母親を問い詰めというよりも激しく殺しもいとわない感じで問うと、アンディという双子の兄弟がいて、父親はよく泣くジャックを微笑んでバスタブに沈めた…はずだった。しかしそれはアンディだった。「あなたが死ぬはずだった!」と母親は叫んだ。
世界が歪み、精神が崩壊していく。隣人の男性を性的虐待をしたシッターの男と重ねたり、そもそも隣人の男性はなんだったのか。
ジャックは母親に一服盛って車で連れ出し、引きずり出して道端で殺そうとするが、そこに銃を空に向けて撃った(空砲?)シャンダが現れ、「何してるの」と聞く。そう、そこに母の姿はなかった。「あんたはあの事故で亡くなったお父さんの話ばかりして、二人を一緒に亡くしたことを受け止められなかったんだね」シャンダが「残念だよ」というが早いか、彼女が止めても実家に帰宅したジャックは、またもやおかしい人になってしまったのでした。
ロリー・カルキンはなかなかの狂いっぷりで良かったんだけど、親友のシャンダと婚約者のクレオ以外は、主人公のジャック含めて皆どこかおかしくて、怖いというよりはどちらかというと「気持ち悪い」感じだった。まさに「実家に流れる不穏な空気を感じ取り」…飲み込まれたって感じだ。


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