サスペンス・スリラー

パラドクス

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【概略】刑事に追われた兄弟が非常階段に逃げ込んだ。刑事はふたりを追うが、1階の階段を下ると、そこは最上階の9階だった。夢なのか現実なのかも分からない、ループする空間から脱出しようとするが…。
スリラー



.5★★★☆☆
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
「おれは 奴の前で階段を登っていたと
思ったら いつのまにか降りていた」
な… 何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何をされたのか わからなかった…
頭がどうにかなりそうだった… 催眠術だとか超スピードだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…

そんな感じの話ですね!!このジャケ画像みたいなシーンは一切ありません。

繰り返される「今日」― 待つのは「死」か、「明日」か。

刑事に追われた兄弟が逃げ込んだ非常階段。刑事は2人を追うが1階の階段を下るとそこは最上階の9階だった…。さらに下るとまた1階に辿り着く。その下はまた9階…。刑事に足を撃たれた兄は瀕死となり、3人は途方に暮れる…。

別れた夫に子供たちを預ける為、妻は2人の子供を連れ中年の恋人の運転する車で荒涼とした大地を横断するドライブに出る。しかしいくら走っても目的地に着かない。4人は同じ道を走っていることに気づく。やがて年下の娘は喘息の発作を起こし…。

今、体験していることは夢なのか?それとも現実なのか?そして彼らはこのループする空間から無事に脱出できるのか!?タイムループ・スリラー、無限に繰り返す恐怖。

まず冒頭で、ウェディングドレス姿の老婆がエスカレーターに流れている…というのがミソ。

刑事と兄弟の3人は混乱し、母親は自分勝手にパニックに陥りすぎですね。しかしこれ、前半はよくあるループものとみせて、伏線張り巡らせすぎ回収しすぎの後半が俄然面白い作品に仕上がってた。

そして35年経つ。

35年たっても出られない。ひ弱だった弟のほうは階段を降り上がりしてムキムキマッチョへ…刑事は痩せほそ老人に。幸い水と食料だけは無限ループであったので、壁に兄貴の骨を飾り何かしらの儀式か紙袋をかぶり、頭骨にキスをする二人…。排便尿はペットボトルに。なんかうまいこと生活してるぞ!ここの描写は面白い。

一家のほうも月日がたち、少年は大人に。母親と恋人は廃老人に。

全ては「ダニエル」から始まった。でも結局恋人=刑事が話している事は超重要なんだけどもなんだか理解できなかった。エレベーターに乗るな、パトカーに乗るな、名前を忘れるな。後半、なぜこの事象が起きたかの説明がわかりにくく、3回巻き戻してみたけどやっぱりきちんと理解出来ていない。不条理な無限ループものでオチがほんとにわかりずらい。どこまで行ってもメビウスの輪なのさ。「もうイヤ!!」って叫びたくなるほど終わらない。これは怖いなあ。

ルーベン(ロベルト)は竹のいかだに…竹!そういえばあのとき…。35年間、妄想と無限に続く別の人生を想像しながら生きていた。ロベルトと刑事は同じもので、本物は現実世界のどこかに存在している。ここにいる自分たちは幸せのための偽りの装置。犠牲の死が引き金となり出来事が起きる。若者のほうが現実世界でもより幸せに生きていける。この世界で生まれる肉体的・感情的エネルギーのおかげで。ここでの我々が反映されているんだ。絶対に後悔するといわれても、出口かもしれない、と思うと人間はそれにすがってしまう、好奇心に負けてしまう。エレベーターに乗ったし、パトカーに乗ってしまうのだ。

トンデモない世界に連れていかされ、脳みそをグシャグシャにされたまま終わるという異常体験だった。エンドクレジットが終わってもまだワンシーンあるので要注意。またこれでわけがわからなくなる。

刑事となったダニエル、カールとなった弟は、日記の中にあった図のように行動する。すると…ループが起きる(こんな事も出来るんや))。冒頭の老婆はここの新婚の女性でしょうね。

かなり癖のある作品ですが、35年の地獄図がアート化している。その点において非常に興味深く好きな作品。
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ジャンル: 映画
テーマ: 映画感想
( 最終更新日: 2018/04/29 Sun )
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