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スーサイド・ショップ

スーサイド・ショップ

【概略】
生きる希望を失った人々で賑わう『自殺用品専門店』。経営者一家の自慢は、“首つりロープ"や“腹切りセット"など豊富な品揃えにより、顧客の希望を成功に導くことだった。だが末っ子アランが誕生したことで全てが一変! 両親のネガティブ教育をはねのけ、超ポジティブに成長してしまったアランは、商品を“自殺できないグッズ"に次々と変え、店は経営の危機に!?
アニメーション



.0★★★☆☆
街全体を覆う霧のような薄暗い陰鬱さのなか、次々と死んでいく自殺者たち。この街は絶望に支配されている。この街の一角に、生きる希望を失った人々で賑わう店があった。老舗の自殺用品専門店だ。

この設定だけで面白く、売っているものの数々が、また非常にいい味をだしている。そんな暗くはびこる灰色の街で、一人の少年が生まれた。店の次男アランである。元気いっぱいポジティブ思考。両親のネガティブ教育は意味を成さず、店の自殺用品を次々と自殺できない商品に変えてしまう!



鳥さえ自殺する鬱々とした世界観なのだけれど、フランス語&ミュージカルのおかげかどこかオシャレ感が。自殺が禁止されてる街、確実死を迎えるためにたくさんの人に利用される店。購入者の最期まで見届けるのが老舗の看板を守る事。

日本のハラキリ(切腹)まで用意してるのと父親がミシマという名前から、三島由紀夫をモチーフにしてることがわかりますね。家族全員の名前は自殺で亡くなった有名人からとったそう。マリリンはすぐわかるけれど、ルクレス、ヴァンサン、アランは誰でしょう。

「生きる事に価値などない」「人生は退屈だ」けど、実は、この一家たちこそ胸の奥では前向きな気持ちが残っていたんですね。姉はアランからのプレゼントのスカーフとCDで自分の価値を見いだし、父親ミシマなんて客=自殺してしまうため、接客に対するストレスを溜め込んでいた。他人を死へと導く事への悲しみからくる苦しみ。それでいて店は稼業だから自分は自殺できないのだ。母親は当初から罪の意識があって、明るく店子をしてるのであまり暗い印象はなかった。

アランの計画によるごたごたの最中、姉にロマンスがあり、店は彼氏の得意なクレープ店へと変貌をとげる。「常連客に会員カードを配ったら?」これは今までミシマが客にまた来てもらうという事が出来なかったことに対する喜びの台詞だった。

ドアの鈴ならぬ骸骨が好みだったなー。

 

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( 最終更新日: 2018/03/14 Wed )
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