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第九軍団のワシ

2018/01/16  16:58
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【概略】
ローマ最強と言われた第九軍団5,000人の兵士が、スコットランドへの侵攻中に忽然と姿を消した。20年後、成長した息子のマーカスは消息不明の父の足取りを追い、過酷で危険な旅に出る。
アクション


.0★★★★★
ローズマリー・サトクリフの原作(児童書)は小学生時代に読んだっきりですが、従者エスカとの関係やラストにおいて、大きく異なった設定になっていました。狼のチビも出てこない。でも、これはこれで良かったですよ。

主演のマーカス役にはチャニング・テイタムさん。真っ直ぐな正義感溢れる役にぴったり。従者エスカにジェイミー・ベルさん。この二人の友情がメインに描かれているところがよかったのだけれど、映画ではあまり心情が描かれてなかった印象がありますね。

ローマ・ハドリアヌス帝の治世(「テルマエ・ロマエ」での帝でしたね)。当時のイギリスはローマ帝国の支配下にあり、先住民族であるブリトン人たちは、カレドニア(イギリス北部地方)やバレンシア(イギリス中北部地方)を拠点として、ローマの支配に激しく抵抗していました。そこで帝は「ハドリアヌスの長城」を築いてブリトン人たちの南下を防ぐんですね。

そしてカレドニアに送られたのが5000人もの第九軍団。しかし、彼らは忽然と消えてしまう、軍団のシンボルであるワシを含めて…。

主人公は、この第九軍団を率いていた隊長の息子。戦線において活躍するも怪我をして名誉除隊となってしまった彼は、父の汚名を晴らし、ワシを取り戻すことを決意します。この序盤の砦の防衛戦がなかなか見応えがありました。火攻めや盾、槍。でもこの戦いが元でマーカスは負傷してしまい、叔父の元へ身をおき、闘技場で戦うエスカと出会う事になる。

原作ではエスカを買い取った後は自由にしてあげるのですが、映画ではそうはならなかった。エスカは仇の息子でもあるマーカスに命を救われた形になり、複雑な心境なはずなのですが、そのまま従者に(原作ではマーカスとの間にかけがえのない友情をもって自ら従者となる)。この辺の葛藤なんかがうまく伝わってこなかったのが残念ではありますが、旅を続けるにしたがって次第に絆を深めていく二人。

やがて森の中で出会う第九軍団の生き残り…。「蛮族」(ローマ側からみれば)であるアザラシ族に囚われ裏切ったと見せかけるエスカ。彼らから逃れ、逃げ切れずと踏んだマーカスがエスカにワシをたくそうとするのだが、決して見捨てないと誓ったというエスカを自由にするマーカス。「ワシを守れ!」そしていつの間にか集まったかつての第九軍団の生き残りらと共にアザラシ族と戦うマーカスとエスカのシーンには感動すら。もうちょっと男同士の友情を見せてくれるともっと良かったんだけど、でもオーソドックスでありながらも心の機微に触れる骨太な作品になっていました。

BBC製作の1977年のテレビドラマ版がみてみたいな、忠実な作りになってそうな予感。『銀の枝』『辺境のオオカミ』『ともしびをかかげて』なんかも懐かしい~映像化してくれないかなー。
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コメント

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宵乃 2018/07/04 15:25

記憶にもやがかかってますが

そういえばエスカがすごく複雑な状況に置かれていたんでした。
原作と変えてあるのは、後半の盛り上がりのためかな?
原作に登場したという狼のちびを見てみたかったです。
子供の頃に夢中になった作品が映像化されて、それが楽しめるものだったなんて幸運でしたね♪
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maki 2018/07/04 19:58

>宵乃さん こんばんは。

そうなんです、エスカが!
原作では本作のような関係性ではなく、はっきりと友情を分かち合っているんです。
彼は奴隷剣士で滅ぼされた族長の息子、マーカスとは対極の立場ですが、二人は心を通わせ身分も民族も関係なく、友情で結ばれていくのがとても良かったです。
マーカスは、エスカの命を救い、足の不自由な自分の世話役として、表向きは奴隷として彼を引き取るんです。
凛とした少女(名前忘れた)と、狼のチビのエピソードも伏線になっていて、
映画では全くもって省かれていましたが、彼女との心の繋がりも良かったし、チビとのエピソードもエスカが奴隷を解放され自由になってもマーカスとの旅を選んだことの伏線になっている感じがしたので、なんでここ削ったかな!?と最初は不満いっぱいでした。
不満をいったらきりがない本作です、目のエピソードとか…笛とか…いいシーンがたくさんあります。まるまる削られてるけど。単純なアクション映画になってしまっていると思います。軽めの歴史映画。
仕方ないかなーとも思うのですが…やはり大作としてきちんと描いてほしかったのは確か。ハリポタとか児童書映画化の羅列でその系統での映画化だったのかもしれませんが。

確か「レテ(忘却の川)の水を飲んだ者は、もう後戻りはできない」という台詞が何度かあるのですが、それは黄泉を示すものですが、単純な「死」という意味だけではなく、自らの存在の価値を捨てた人間も元の世界には戻れないという意味合いだったかで、とても印象に残っています。
こういったちょっとした台詞なども、小学生~中学生くらいに読んだら、ガンとくるものがあると思います。

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