
【概略】
超人的な身体能力を武器に金持ちから盗んでは貧しい者に分け与える、庶民にとっては英雄の盗賊・石川五右衛門。ある夜、五右衛門は盗み出した財宝の中から南蛮製の箱を見つける。その箱の中にはある重大な秘密が隠されていた…。忘れ去ろうとしていた過去の扉を開いてしまった五右衛門。こうして、真実を巡る壮絶な戦いが始まる―。
アクション
.0★★★★☆
※これは試写会鑑賞時(2009 4/21)の感想です↓↓
試写会に当たりましたのでせっかくなので行って来ました^^
エンターテイメント重視のため、時代劇や歴史物としてみると悲惨なことになるのでそこはあえてスルー。鑑賞前の一部画像なんかでも「うわぁゲーム画面」と思いましたが、たしかにそんな感じ。あの「CASSHERN」の監督さんの作品てことで、確かにこだわりの映像美だと思う。CG駆使したグラフィック感は確かに素晴らしいのですけれどもね…CGではない質感のほうがやはり好きですね。
主演は五右衛門役に江口洋介さん。ヒロインの茶々に広末涼子さん。服部半蔵に寺島さんで霧隠才蔵に大沢さん、猿飛佐助にゴリなどその他豪華俳優陣。
思っていたよりも完成度が高くてビックリしました。キャスディングが見事だったなあ…特に寺島さん、大沢さん。江口さんも格好よかったですね。ストーリードラマ部分も良かったと思う。
とにかく露光高めのスタイリッシュ映像で格好良く、世界観に酔え!といってしまいたい気持ちもわかります。とても日本戦国時代とは思えない異国感がまたとてもあっていました。ただCGで少しみな顔が変えられていて(とくに広末さん)そこはちょっと疑問です…。
ただ。ドラマとアクションの差がありますね…。アクションがヘタレ、というわけではないんです。むしろ忍者アクションとしては感嘆の出来。でも、どうみても次世代機ゲーム画面なんです…。あの前半の五右衛門VS才蔵の忍者対決があまりにもゲーム画像でね(忍者ゲーとしてならワクワクする)違和感が物凄いのです。「ゲームとしてみるなら」最高の忍者アクションでした。実写映画と考えると、このアクションはあまりにも重量感や人間味がかけていますが…。
独特の色合い映像と(艶感?)、実写の融合具合は、観ていれば慣れます。でもこのアクション部分があまりにも人間離れCGだったので違和感が物凄かったです。
細かいところでは服部半蔵の手裏剣と「石川五右衛門」のかまゆでラスト(三条河原で子供とともに釜にいれた油でゆで殺されたという伝説)設定にムフフ(キモイ)。才蔵の大沢さんは抑えた演技が素晴らしくよくベストオブ大沢だと思った。三成の描写に関しては納得いかずの場面は多々。秀吉暗殺チャンスが目の前にありつつも、手を汚すことなく怯え去る姿や取り繕う姿にどうにも器の小ささを感じてしまった(そういう小ずるい小心者キャラクターとして設定されている…のか?)船でのシーンではとくに「ええ?@@;」と思った人多いんじゃないのかなー?あれこそまさに決定的だったよね、とどめさせばいいのではー?それに自らの野望と言うより妻に操られているようにしかみえない。同じ悪側として描かれているけれども、秀吉(いまいち合わないキャスディング)のほうがわかりやすくブレていなくてよかったように思う。
(青年)五右衛門×姫にはやたらときめきましたわ~。血まみれになりながらも姫の側にずっと控えてる感じがね…。
「CASSHERN」より私はこちらのほうが好きですね。後半から関ヶ原まで、各々のエゴが絡み合い、佐助の「おれが家康様を狙ったやつを倒したぞ!」とメイン画面の後ろでアピールをしている様さえ非常に虚しかったです(作品内で佐助の立身したい話もでていましたよね)。この虚しさを家康に「本当の意味での太平の世を約束して」止めて欲しいと願い倒れる五右衛門の姿には、悲しみよりもなぜか穏やかなものを感じました。
映画を観てるときに後ろの座席のおば様たちが「五右衛門って忍者なの?」とか横にいるお友達さんと話していたのが気になって気になって^;「五右衛門って昔のファミコンのゲームにあったよねー」とか(笑)
石川五右衛門といえば大見栄ですよね!「あ 絶景かな、絶景かな。春の眺めは値千金とはちいせえ、ちいせえ」。作品内でも「絶景かな、絶景かな」は使われていました^^
※これはDVD鑑賞時の感想です↓↓
露光高めの映像とスタイリッシュな映像美。試写会時の観覧を含めて2回目だからか、映像自体には初めてみたときよりもそう違和感を感じなかったです。試写会の時の記事を読むと恥ずかしさ満点ですが、CASSHERN時よりも完成度は高いと思いますし私は好きですね。
やはり何度見てもCG部分での重量感や人間味がいまいちかけてはいますが、ただ、良い所ついてくるんですよね~。CASSHERNでもそうですが、「格好良い」を前面に、そういう意味では非常に個人的にグッとくる部分をつついてはきているんです。実のところなんやかや紀里谷さんに期待してしまっているのかも。
CGを多用しすぎ(でゲーム感がある)ではあるけれどもストーリー内容がわかりやすいく訴えるもので、相変わらず作品内でのBGMは良く出来てます。独特の世界観でここまで表現できるのは素晴らしいよね。
そういえば、CASSHERNでは赤字が凄かったようですが、この作品での興行成績はどうだったんでしょうか。紀里谷さんにはめげずに頑張って欲しいものです。
コメント