
【概略】
1940年、連合軍の兵士40万人が、ドイツ軍によってドーバー海峡に面したフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められる。ドイツ軍の猛攻にさらされる中、トミーら若い兵士たちは生き延びようとさまざまな策を講じる。一方のイギリスでは民間船も動員した救出作戦が始動し、民間船の船長ミスター・ドーソンは息子らと一緒にダンケルクへ向かうことを決意。さらにイギリス空軍パイロットのファリアが、数的に不利ながらも出撃する。
アクション
.0★★★☆☆
第二次世界大戦の「ダンケルクの戦い」を描く歴史戦争映画です。1940年、ナチスドイツ軍によるフランス侵攻の最中に起こった戦闘のことを指します。
イギリス空軍パイロットのファリアにトム・ハーディ。キリアン・マーフィー、ケネス・ブラナーなど共演。若手の英国人俳優フィオン・ホワイトヘッドが、また、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズも出演。
フランスの都市・ダンケルクに駐在していたイギリス海軍とフランス軍をドイツ軍から救出するため、イギリス側は軍艦や民間の漁船など船舶を総動員した撤退作戦を発動。対するドイツ軍も空軍の攻撃でその撤退を阻止しようとし…。
過去にも何度か映画化されているようで、民間人が命がけで兵士を助けたと美談が残っている撤退作戦。
戦史に詳しくない私なんかだと、ドイツ軍機甲師団がいまどこにいるのか、そもそも連合軍の艦がなぜ救援に来ないのか(次の故国進攻された時の戦いのためって言ってたけど)などがわからない。その、当時浜辺に逃げた40万の兵士たちは、これらの情報を与えられない「わたし」と同じような視点だったと思います。背後から壊滅的な危機が迫ってきてるのは確かなのに、戦況は進まず。一体自分たちはどうすればいいのか。故国に帰りたい。
陸上での1週間、民間船がダンケルクへと向かう海の1日、戦闘機の戦いに至ってはたった1時間の出来事、まるで同時進行しているかのように見えるその3つが同じ時間軸に向かって収束していくところは胸熱。
ただ…予告などではもっとガンガン陸海空と攻められまくっているような錯覚をさせられてたので、意外とまったりというか…進攻が遅いというか…まあ、なんだ、序盤とか「あれこれ大丈夫かなつまらないんだけどー!!」と思ってしまった。
結局、3つが同じ時間軸になる部分に関しては胸熱だったけれども、映画的にはそこまで優れた作品とは思えなかった。肝心要の緊迫感が感じ取れなかったんだよねー。
重油が海に混ざってる描写だとかで阿鼻叫喚の図になるのかと思いきや海が燃えたのは一部分だけだったし…そう、その一部分ってのがミソで、撤退の場面の一部分をいくつも切り取って見せているかのような演出なんですよね。点と点を音楽が繋いでるという印象。というわけで、面白くないわけじゃないけど、傑作とはいい難いと言う事で、この評価になりました。ごめんなさい。
音楽は安定のハンス・ジマー。アンゼたかしさんが訳でした。トム・ハーディにアンゼたかし…「マッドマックス 怒りのデスロード」を思い出しますなあ。しかしトムハは格好良い!「行け!ファリア、行け!」の所ドキドキしちゃった。敵軍戦闘機をすべて撃ち落したトムハは最後で捕虜になってしまいましたね…。


コメント